Chapter 10

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「 ふー・・・また授業遅れちゃうな。」 体調を崩すことが多い私は、授業に出れない分テストの時の勉強が大変になる。 「 お前って意外に真面目だもんな。」 「 テストで良い点とりたいもん。」 何も意味なんてないんだけどね。 「 なんでそんなにテストにこだわる。そんなタイプに見えねぇけど。」 あ。私から話題をふったのに…痛いところ突かれてしまった。 「 どうしてかな…。私、馬鹿だから。」 そう言うと、先生は少し眉を歪めた。 「 そんな顔するな。」 頭を優しく撫でてくれるものだから、心がじんわりと温かくなった気がした。 だから…たまらなくなった。 「 先生…今日家、行ってもいい? 」 本当はバイトだったけど、体調も悪いけど…どうしても先生に会いたくなったんだ。 _
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