Chapter 1

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はぁ、疲れた。 今日もいつものように学校の後にバイトを終え、疲れで帰宅するのも億劫な気持ちになる。 緒方 美雨 ( おがた みう )高校2年生。高校生だということは秘密にして、ほぼ毎日キャバクラでバイトをしている。 本当はキャバクラでなんか働きたくなんかない。 でも、この仕事は短時間で稼げるから辞められないのだ。 帰りは深夜だけど、次の日は朝から学校だから体はもうくたくただ。 「 ありがとうございました。おやすみなさい。」 自宅の近くのコンビニで車を停めてもらい、送迎ドライバーさんに挨拶をして車を降りた。 深夜の住宅街に私のヒールの音だけがカツカツと鳴り響く。 疲れ果てた体に高いヒールはなかなか堪える…。 少し歩くと、わたしの住んでいるアパートが目に入る。 それと共に 「 別れるなんて嫌よっ! 」 泣き叫ぶ女の人の声がした。 _
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