私について

3/5
前へ
/8ページ
次へ
子供の頃は貧乏だった。 父親が愛人をつくり家に寄りつかずお金も入れたり入れなかったり。 なのに兄弟は4人いて母親と5人暮らしで生活はカツカツ。 ガスと電気は止まってることのほうが多かった。 ご飯もなんとか食べられる感じ。 小学生と中学校は給食があってほんと嬉しかったな。 お菓子なんてほぼ食べられない。 兄が年齢離れてて、バイトをしては家で馬鹿食いしてるのを羨ましくてみてた。 もちろん服なんてほぼ買ってもらえない。 文房具だって皆が捨てちゃうようなちびっこい鉛筆を削って使ってた。 小学生の頃はまだ良かった。 お風呂入れてなくても服がボロボロでも友達はそんな気にしなかったし、家は貧乏なんだなぁ、と思ってたくらい。 いじめはあったけど何日か行かなければおさまるくらい。 教室のすみっこで絵を書くような大人しい子だったけど、クラスの誰とでも話せたし性格もそこまで暗くなかったと思う。 中学生になってから周りとの違いに差が出てきた。 女の子はお洒落をし出すし、彼氏なんかもつくる。 友達との遊びも公園でボール遊びなんてのは卒業でカラオケ行ったり買い物行ったり。 私は髪は自分で切ってたし、服ももらえるものをもらってたから汚れまくって可愛い服なんてない。 お洒落なんてできるわけない。 友達と遊びに行ってもついてくだけ。 奢ってくれたりしたけど、申し訳なくて遊びを断ることが多くなった。 だんだん性格がすさんでいった。 母は毎日キーキー言ってたし、メソメソするならでてけ!死ね!生きる価値なし!とか言う感じだから家にいても辛いだけ。 優しい友達は私を本気で心配して家によく泊めてくれた。嬉しかったな…でも自分との違いを痛感して辛くもなった。 高校は絶対定時制に行って寮入って、早く脱出したい!そればかり考えてた。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加