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「え?」
涼風さんはオレと目を合わせると悲し気な顔した。
―ふと、脳裏に、小さかった頃の自分を思い出す。
森が生い茂り、川の水は透き通ってて、夜になればたくさんの星のように輝く蛍達の姿……。
その中に、誰か居た。
―…。
正気に戻るとオレは涼風さんに話しかける。
「涼風さん、オレ、どっかで涼風さんに会ってる気が…。」
「…。」
涼風さんは何も言わない。
「ねぇ、聞いてる?」
「火留真君だよね。」
「そうだけど…。」
「私はあなたとは今日初めて会ったわ。」
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