暗闇の果てで君を想う

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懐かしい夢を見ていた。 すぐに夢だと気づいたのは、夢の場面が空と初めて会った時の記憶そのままだったからだ。 空はある日突然、村長が私の世話役だと言って連れてきた。姿は不思議なほど今と変わらない。 空のことを世話役と紹介してすぐに村長は立ち去り、部屋には幼い私と空だけが残された。幼き私はまずは挨拶をせねばと思い、空に向かって深々と頭を下げた。 『これからよろしくおね』 『私には畏まらなくていい。普通にしてくれ』 遮るように言われ、目の前に空が屈み込む気配がした。 頭を上げてくれと言われ、暫し悩んだ末に戸惑いながら頭を上げた。すると、私を見下ろす澄んだ瞳と視線が合った。鉄格子越しに見る空と同じ色をしている。 綺麗だと心から思った。魅入られていれば、空はそれを拒絶と勘違いしたのだろう。 『だめか……?』 幾分か沈んだ声で聞いてくる。 だめなわけがない。私は慌てて首を振った。 ・
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