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八時三十分に教室に辿り着けば、セーフ。大丈夫、大丈夫。
今日だけは何を言われても気にしないことにしよう。寝癖女なんて言われるかも。
かぶりを振って、嫌な考えを振り飛ばす。
「いってきまーす」
母からの『いってらっしゃい』の言葉はごにょごにょごにょという何かを食べながらの返答だった。
もう知らない。腹立たしい気持ちを抱きながら家を飛び出した。
走りながら、いろんな考えが浮かんでくる。
ああ、もう今日から学校だって言うのに早速遅刻だなんて最悪。
夏休みボケしちゃっているなんて。
本当に私ってボケボケなんだから。
それにしても、眠い。
十時間くらい寝ているからスッキリしてもいいはずなのに。
これって、寝過ぎかな。
鞄片手に、学校へとダッシュしながら大欠伸をひとつ。
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