第1章

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ーパーに入ってきたかのような様子でまた何気なく食品コーナーをぐるりと一周して、外に出た。鼓動が高鳴った。そして何かを成し遂げたかのような気持ちになった。背中を伝う汗。またやってしまった。万引きが悪いこととは分かっている。捕まったら学校や家にも通報されてしまうかもしれない。なんでこんなリスクのあることをやめられないのか自分でもわからなかった。とにかく、スリルの無い退屈な現実はまっぴらだった。
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