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おれらが外に出るにあたり、住む部屋や働き先までヒカルくんが用意してくれた。働き先はイノオくんの知り合いらしいけど。2人には頭があがらないなって思う。 「タカキー!荷物片付けたら隣の部屋の人に挨拶行こーぜ!」 「そだね。あと、バイト先にも行かなきゃ。アリオカくんは飲食店だっけ?」 「そう!まかないっていうのが出るらしい!」 アリオカくんのことを考えて飲食店か。確かに、彼の持ち前の明るさは接客に向いているし、いっぱい食べるアリオカくんにはまかないは嬉しいのかもしれない。ただその、いっぱい、が限度を超えているから、店が潰れないか少し心配だ。 「タカキはボディガードだっけ」 「おれ、そこまで力に自信ないんだけどね。でも、体を張るのはおれに合ってると思う」 それを聞いてアリオカくんの眉毛が八の字に下がった。 「俺が言える立場じゃないけどさ、あんまり、無理すんなよ。タカキの体はタカキの物だから、大事にして」 「…うん」 「俺も、できるだけ我慢するから」 ありがと、って言ったらそれ俺の台詞だから!って怒られた。でも顔は笑ってたから、つられておれも笑った。
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