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机の教室に「希望」と書いたのには意味があった。
不登校気味の友達のこと
親しい者との別れ・・・
殺伐とした今の時代を生きる10代の自分の在り方とか
彼の身近で気持ちが重くなるニュースが多くて
どこかで助けを求めていたのかもしれない。
届かないかもしれないけど
届くとしたらこんな言葉・・。
希望という文字が
命の息吹を吹き込んでくることを祈りつつ。
夢みたいな夢が希望をくれ背中を押してくれたような気がして
何故か涙が止まらなくなった。
ずっと泣きたくても涙が出なかったのに。
このタイミングかよと思った。
「ありがとう」
今度はこの言葉。
樹は今の思いを心の翼に乗せた。
そしてほんのわずかなトランス状態に落ちた後
机を見ると「ありがとう」の文字が書かれていた。
教室を出て友達にLINEを送った。
そして何日かケンカして口を聞いてない母親にも照れくさそうに。
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