第1章

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「私ね、ずっとこうしたかったんだ。 でもね、恥ずかしくってこんな事出来ないから、空からキミが降って来ないかなーって思って見上げてたの。 そしたら、本当に降ってくるんだもん! 私、嬉しかったし、ビックリした!」 そう、嬉しそうに話す佐藤さんの胸に顔を埋めながら、僕は意識を胸から逸らす事に全神経を集中させていた。 「え…えと…教室の扉を開けたら、青空だったのは、佐藤さんのせいって事?」 「え?そうだったの?解んないけど、多分、私のせいなんじゃないかな?」 ごめんねぇ、と謝る佐藤さんは、あんまり悪びれてる様子は無くて、寧ろイタズラが成功したみたいな顔をしていて、敵わないな…と思った。 「そうだ。佐藤さん。今度は一緒に落ちようか。」 「え?うん!出来たら楽しそうだね!」 微笑む佐藤さんは、きっと既に落ちてる事に気付いていない。 「きっと、落としてみせるよ。」 僕は不敵に笑ってみせた。
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