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相沢は花瓶を手に、教室を出ようとする。
俺はカバンを机に放り投げると相沢を追いかけた。
「ついて来るな!」
「なんで?なにすんの?」
単なる興味本位で、相沢に絡む俺。
「…さっき倒して水が半分になったから足すだけ!」
「へー。ねぇ、いつも花変えてるの相沢?何でこんな早い時間に?」
「うるさいな!何でもいいでしょう!」
照れたような怒ったような相沢の顔が面白くて。
「相沢のイメージ変わったわ(笑 )」
「イメージって何よ」
「さぁ、百聞は一見にしかずってことかな?」
俺は笑顔で、水道の蛇口を捻る相沢を見ながらそう言った。
教室の戸を開けたら、恋の種が落ちてました。
fin
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