第1章 そばにいたい

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<そばにいたい> ーーレヨンsideーー ーーガチャッーー ドアが開く。 キャミソールの部屋着とボッサボサの髪が目に入る。…目……腫れてる?? いつもの なな と雰囲気が違う。 「あはははは……はは…は…は…」俺の格好を見て笑い出したと思ったら…… !!ポロポロ……大きなクリクリの目から雫が落ちる。急に泣き出して止まらない様子の なな。 こんな時、トールだったら…スムーズに手を握って優しい言葉をかけられるだろう。アルだったら…瞬時に落ち着かせる言葉の一つや二つ出てくるだろう。俺は… 「そんなに俺に会いたかった?」考えた末に、言った言葉……失敗だ。……余計泣かせた気がする。 とりあえず、なな の両手を掴み、ずりずりと 半ば引きずるようにしてリビングのソファーに移動した。 「それで??……俺疲れてるからマッサージしてもらいにきたんだけど。」また!俺は、なんでこんな言い方してるかなぁ…言っておいて、自分で自分に呆れる。 「……あ"い。じゃあ…ね"ころがって…ください」ぐしゃぐしゃの顔の なな が、鼻をすすりながら答える。 なな のマッサージ。久しぶりだ。 コイツこんなんで…色々できるんだよな。……『できる』とは、ちょっと違うか。 『できるように努力してる』奴なんだよな。
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