敗者の願い

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教室の前まできてケン坊が教室の戸を開けようとした時、 ぶるぶるぶるぶるぶる 「あ、戦闘機がこっちにくるよー。みんな逃げてー!」 教室からメグの大きな声が聞こえた瞬間、 ヒューヒュードカン! ヒューヒューヒュー ドカン!ドカン!ドカーン! 「うわぁーーー!空襲だぁー!」 ヒュードカン! ヒューヒュードカン! ヒュードカン!ドカーン! 僕とケン坊は教室の前でしゃがみこんで震えていた。 ガタガタバリバリバリー ドカーン!ガシャーン 「嫌ァー痛いよー助けてーー」 「アアアァー」 「ゴホッゴホッゴホッ」 もの凄い爆撃音と共に聞こえる人の悲鳴と学校が壊れていく音。 ヒュードカン! バリバリバリ ガタガタガタガタ ヒューヒュードカン! ガガーン!ゴォーゴォー 僕はくの字に曲がり頭を抑えながらしゃがんでぶるぶる震えながら恐怖に耐えていたんだ。 窓硝子が割れて手や背中にブスブスと刺さっていて、ズキズキ痛むけれどそれどころではない。 嫌な臭いがしてきた。爆弾の臭いじゃなくて燃えている煙りの臭い。僕は怖くて怖くて、目をギュッと閉じていた。
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