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 幸せな酩酊感に溺れ、夢見心地だったのにまた、中心が疼いていた。正気になると今度は湯船の中で真琴に後ろから抱えられている。 「意識がないのに勃ってるからかわいくて……」 「……変態のおっさんが」  散々蕩かされて全く力の入らない状態で毒づいても説得力がないと思う。案の定真琴には全然こたえていない。  それどころか余計にキスが増え、伍紀の中心を扱かれてますます乱れさせられるばかりだ。 「んふっ……はあ……」 「俺、いっちゃんの毒舌ですげー興奮するみたい、もっと言え」 「のぼせ……る」  気を抜いたら湯の中に沈んでしまいそうなくらい、力が入らない。その腰を真琴がぐっとつかんで、湯船から引きずりだされ、自分に手繰り寄せる。パチンと乾いた音が聞こえて、出されたものをぬるりと後ろに塗りこめられると何をされるのか察する。 「正気か……?」 「目を覚ますの待ってたんだぜ、早く尻をこっちに向けろ」 「くそっ……あっ! ああっ……」  浴槽のふちに手をかけて後ろから貫かれる。今度はしっかりとローションを塗られているので伍紀のそこは難なく真琴を飲み込んだ。後ろからのしかかられるようにして穿たれる。 「顔が見えないのはつまらないが、お前の背中も好きなんだ」  先程のことで跡をつける許可は得たと言わんばかりに何か所も背中を吸われる。文句を訴える間もなく首筋を舐め上げられ、咬みつかれた。 「んっ……う……あ……」  掴まれた腰に叩き付けるような律動を繰り返され、頭の中が真っ白になる。真琴が自分の中にいる、それ以外のことは考えられなくなった。 「真琴さ……あっ……真琴さん」  片足をぐるんと器用に回して抱えられ半身をぐいっと真琴に引き寄せられる。うなじを引き寄せられて息ができないほど口づけられた。 「うわっ……あ……んっ、くぅ……」  中の角度が変わってダイレクトに快感の強い場所を抉られ、悲鳴が漏れそうになる。叫びだしてしまいたいような気持よさを、真琴が唇で受け止めた。 「うん……ふっ……う……ん、はあ……も、や……」 「もう降参か?」
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