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今日もまた、疲れた体を引きずって立ち寄るコンビニ。 だけど、いつもレジに立つ男子は、今日は私服で雑誌を立ち読みしていた。 最初は気付かなかったけど、フッと見上げた先の横顔に、あ、あの彼か、なんて心の中で思う。 その後ろを通り過ぎて、眺めたお酒も今日は飲む気になれず、シュークリームだけを手に取り会計を済ませた。 「ありがとーござーっしたー」 なんだかだらけた声に聞き慣れない気持ちでコンビニを出る。 はぁー、ため息をついて夜空を見上げた所で、   「あの、」   後ろから、声がかかった。 「……?」 振り返った所に居たのは、いつもレジの中に見かける男子。 俯いていたから聞き間違いかと思い、又歩き出した私に。 「あの!!」 少し大きな声の後、タタッと足音が聞こえ、私の前に回り込んだ姿に驚いて見上げた。 「お、俺、えっと、七瀬伊織って言います。ずっと、貴方の事、見てました!俺と付き合って下さい!!」 …………、 「は?」 疲れてるから、耳まで聞こえづらくなってるのか。 あまりに突拍子もない言葉に首をかしげる私に七瀬伊織くんはぎこちなく微笑むと、腕をとり歩きだした。 「……え、え?え!?ちょ、ちょっと、えっと、七瀬くん?」 「っ、うわ、嬉しい!って、いやいやとりあえず、」 ぼそぼそ呟かれる言葉に首をかしげ、引かれる腕を戸惑って見つめる。 近くの公園へと連れられて、漸く腕を離した彼は今度は自分の服の端をぎゅっと握りしめた。 あ、かわいい その仕草にキュンとして、慌てて心の中、首を振る。 「もう一度、言います!」 「っあの、」 「俺、貴方の事、好きなんです!付き合って下さい!」
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