教室の戸を開けたら、そこには......

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 今度こそ、ちゃんと自分の想いを伝える......  そう決意して迎えたバレンタイン。  お菓子作りが好きな私はそれを封印し、自転車で15分ほど離れたショッピングセンターのバレンタインコーナーへと出向いた。  高級過ぎず、かと言って安っぽく見えないチョコレートを慎重に選ぶ。  好みがあるかもしれないから、小さい仕切りに色々な味が入った8個入りのチョコレート。  黒い包装紙に赤いリボンでラッピングした。  ---多恵ちゃんの『手作りは重い』という教訓は、私の胸に深く突き刺さっていた。  
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