教室の戸を開けたら、そこには......

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 「......多恵ちゃんからね、ラブレターもらった時、本当に嬉しかったの......   でも私、クラスで人気のある溝端くんが何で私なんかに...って思いがいつもあって......   何も出来なかった」  「...っ。何も出来なかったのは、俺の方だ!!」  溝端くんが突然、大声を上げた。  拳を握り締め、唇を噛み締めた後、絞り出すような声が落とされた。  「.....俺、水澤さんの気持ちがほんっとわかんなくて......   ラブレターの返事はそっけないし、目が合ってもいつも逸らされるし。   電話した時は気のない返事しかしなかったし、クリスマスプレゼントは俺からだけだったし......   あんな勇気出してハートマークまで書いたのに、何の反応もなかったし」  「そ、それはっ...」  焦って弁解しようとする私の言葉を遮るように、溝端くんが呟いた。  「俺、だけが...水澤さんのこと好きなんだって思ってた」  溝端くんの言葉に、胸が雑巾で絞られるように痛くなった。  そう、じゃない...そうじゃないの......
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