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完成されていない、まだ筋肉が発達途上の華奢な腕が私を引き寄せ、温かく包み込んだ。
少し離れた位置から横倒しで彼の胸に顔を埋めるという不自然な形にされた慣れないその手つきに、愛おしさが込み上げてきた。
「めちゃめちゃ嬉しい......」
優しく柔らかく響く溝端くんの声。
私は、このひとときの幸せにもっと浸りたくて、目を閉じた。
寒さはもう感じなかった。
まるで、干したばかりの陽だまりの匂いの残るお布団の温もりに包まれているようだった。
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