教室の戸を開けたら、そこには......

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 悩んだ挙句、多恵ちゃんに頼み、溝端くんに手紙を渡してもらうことにした。  『溝端くんへ   よろしくお願いします。   水澤 美紗子』  内向的だったとはいえ、私だって普通の女子中学生だ。  お付き合いとなれば、一緒に登下校したり、クラスで仲良く喋ったり、電話したり、たまには外で会ったり......  なんて、これからの薔薇色の人生を想像して、その日の夜は興奮して眠れなかった。
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