5/6
前へ
/15ページ
次へ
一人外へ出たアレックは狭い通路に イヴが本部をめちゃくちゃにしていた所に遭遇する 「!」 進みにくい瓦礫を進むアレックは その無残な光景に目を丸くした 「クスクスクスクスクスクス」 「クスクスクスクスクスクス」 さらにイヴは廊下にも屋外で出現させていた異空間を作り出しており そして同じイヴがもう一体出現していた アレックに気付き不気味に二匹はそう笑い出すと その空間を廊下全体にアレックも飲み込んだ 「く、くるな!」 「ナカナカ良い声で鳴きまちゅネ」 「クスクス でちョウ?」 クスクスクス とイヴはまた笑ってアレックを大きな手を伸ばし握った 「握り心地もナカナカでちゅヨ?」 「...ァッ!」 アレックが握力に潰され声を漏らすとイヴのもう一方は心地良さそうにそれを聴いた 「良イ声でちゅネェ...」 ---バン! 「!?」 すると握られた手は 突如銃撃された 「...雑音デチ」 駆けつけたルーファスの銃撃によって離され アレックは解放された 「あなた一人に任せられませんからねぇ」 アレックは助けに来た ルーファスをぼーっと見つめた 「ほら前を見て」 ルーファスは得意気にアレックにそう言い放つ ルーファスの後ろにはエリザベスもついてきており エリザベスはアレックに命令した 「それを壊してイヴの姿にお戻りなさい」 壊す、とは渡したクリスタルの事だった 「え?でもイヴの姿はダメって...」 「これは特例ですわ 渡した時からお気付きにならなくて? 死にますわよ?」 アレックはクリスタルを見つめる 「...」 「早くなさい」 そして決心したように覚悟をすると それを強く握った 「うおおおおぉお!」 -----パリン クリスタルは握力で割られると同時 アレックの背中からツバサが生え 牙と爪も生やした アレックはイヴ達の元へ向かっていった 異空間の中もこの姿なら悠々に動けていたアレックは その爪を持って イヴ達に トドメを 同時に刺した
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加