第2章 ビビディバビディブー♪

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『ビビディバビディブー♪』 あなたが掛けてくれた魔法。 今日の午前零時でこの魔法はとける。 今日は魔法の最後の日。 夢だったディズニーリゾートのデート♪ あなたが行ったことがないと言っていたディズニーシーを選んだの。 たった1つ。 あなたの初めてをもらってもいいよね? 玄関のドアを潜る。 外にはハイルーフの真っ白な車。 白馬のプリンスみたい。 あなたは、満面の笑顔で、 「お迎えに参りました。」 なんて、プリンスの様に深々とお辞儀をして、助手席のドアを開けた。 「お待たせ、狼歩さん!」 手すりを軽く握り、まるで滑る様にトントンと外階段を下りた。 狼歩さんから二メートル位手前で立ち止まり、微笑んだ。 (…………。) (…………。) 内心ドキドキドキドキ心臓が口から飛び出そう。 これで大丈夫だったかな? お洋服。 グレーベースに赤と黄色のチェックのワンピース。 パフスリーブで、ハイウエストの切り返しのAラインのワンピースで胸元にリボン。 ちょっとシックな秋色ワンピース。 狼歩さんはパリッとアイロンを掛けられた薄くブルーが混じったシャツに濃いデニムのジーンズ、肩には黒の上着を掛けていた。 現代版のプリンスみたい。 かっこいいなぁ。 「どうぞ♪」 「ありがとう。」 助手席に座ると、ドアを閉めてくれて、走りながら運転席に滑り込んだ。 「じゃ!行きますか!」 「はい!」 少しだけ視線を合わせて、お互いに微笑んだ。 image=495182371.jpg
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