第3章 トイストーリー・マニア

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それから、待ち時間にいろんないろんな話をした。 「アキ姉様って本当にムニオ、ムニオだね~。ムニオさんってね。人に合わせてSやM使い分けてるのかな?素だと思うのよね。普段面倒くさがりでほっとく癖に、野生の感なのかなぁ?欲しいときに欲しい言葉くれるから、あんなにモテるんだね。ほら!パチンコとかのビキナーズラックって言ったっけ?当たりがたまに出るから、出た時に脳から発せられるドーパミン効果みたいな?心を吸い取られちゃう。まるで恋の媚薬みたい……。」 と遠い目をして話す私に……。 「蒼井さんもですか?」 と狼歩さんが訪ねてきた。 「ううん。蒼井は初めっからムニオさんはアキ姉様や美愛さん、カラーさんやチョコさん、まょさん。沢山沢山の大奥の奥様達が居るのがわかってたし、なんかムニオさんはアキ姉様とベストカップルとして見てたから……。」 「……。」 「ただ、たまにね。アキ姉様の気持ちになる。エブリスタは架空世界だと思ってるし、実際会うことも触れ合うことも出来ないでしょう?エブリスタで本当の恋したら辛いかなぁって。でもきっとみんな割り切ってるとは思うけどね。蒼井も忘れようとした頃に突然メッセージ性ある言葉もらっちゃうと忘れたくても忘れられない恋の媚薬から抜け出せなくなるのがわかるから……。」 下を向き、心の中の苦しさを、ふぅ~っと一息吐き出した。 image=495165031.jpg
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