1・狩り-2

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琴音が今まで単独でしか狩りをしたことがな い、と知っていた男は、安心させるために パーティーという言葉を強調した。 単独の時よりも、より自分の専門職に専念で きる分、狩りの負担は減る、そう言いたいん だと、琴音は思った。 「ありがとうアラン。大丈夫、頑張るから 」 安心させようと、させてくれてる気持ちがう れしくて、意識して明るい声で応えた。 顔は見えないが、背中越しに彼が笑った気配 が伝わってくる。 それが頼もしく感じた。 アランと呼ばれた男が静かに右手を肩まで上 げると、人差し指を立てて立ち上がることを 指示してきた。 音を立てないように気を付けながら立ち上が ると、アランの背中越しに、まだこちらには 気が付いていない奴、が映る。 琴音は目を見開いて息をのんだ。 (想像していたより大きい!・・・アランの 2倍くらいある!) 今まで見たことのない古代の恐竜のようなタ イプの相手だった。 太い頑丈そうな脚、強靭そうな尾、そしてな により牙を剥き出しにして吠えているワニの ような縦長の口が、凶暴さを際立たせていた。
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