第1章

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B「あ~~よく寝た・・・って、ここは?」 A「神明町のバスの待合室ですが…」 B「神明町の待合室…こんなに古かったかなぁ?」 A「えっと…たしか築40年くらいで戦前に建てられた待合室です。」 B「戦前かぁどおりで…って!築40年??」 A「何を驚いているんですか?」 B「今って平成何年?」 A「平成??何年と言われても昭和55年ですけど、さっきから何を言っているのですか?」 B「昭和……マジか……夢か…ところで君は?」 A「名前ですか?」 B「あ、おれ大介。」 A「双葉ミチ子です。」 B「おぉ!!俺の母さんと同じ名前だ。って何年生まれ!!?」 A「昭和44年2月5日生まれですが…」 B「誕生日まで一緒!?まさか…」 A「私は独身です、彼氏もいません。」 B「だよなぁ、偶然の一致ってやつだな。」 A「でも…」 B「でも?」 A「来週お見合いの予定はあります。」 B「へー、どんな人なの?」 A「国鉄に努めている真面目な方です。」 B「国鉄!!相手の名前は?」 A「嵐山透さんと聞いてます。」 B「父さんだ…」 A「は?」 B「いや、何でもない。」 A「でも、あなたは不思議ですね。」 B「へー、どんな風に?」 A「まるで身内のように安心して何でも話してしまうんです、自分でも驚いています。」 A「あっ、バスが来たので失礼します。」 B「あぁ…話に付き合ってくれてありがとう。」 A「では、またどこかでお会いしましたら。ごきげんよう。」 B「会えるよ…きっとね。」
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