第1章

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 教室の戸を開けたら、そこには私を睨んで立っている“彼”がいた。  無視して席に着くと、後ろから紙を小さくちぎって丸めたゴミが飛んでくる。 ――いつものこと。  名前を呼んでも、無視される。 ――よくあること。 「ほんと可愛くないよな」  私に聞こえるように悪口を言う。 ――ときどきあること。    お弁当を食べている途中トイレに行って帰ってくると、そこには空っぽになったお弁当箱。 ――たまにあること。  こんなことをする犯人も、理由も、私は知っている。     
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