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五人目がくじ引きで選ばれる。
ボクは誰が選ばれるのだろうと楽しみにしていたが…
ボク?ボクが体験者?
突然地獄に突き落とされた気分だ。
周りを見やると、みんなの目がギラギラと輝いている。
怖い、怖い。あの二人はこんな思いをしてきたのか。
もう分かった、だから誰か助けて。
ボクが心の中でそう叫んでいると
ガラガラと教室のドアが開いた。
そこには三人目の体験者と四人目の体験者のリーダーの男が立っていた。
二人とも頬がこけており、目にクマができている。
ゆっくりと教室の中に入り、ボクとクラスメイトを隔てるように分け入った。
この二人なら助けてくれる。ボクはそう考えた。
しかし…
リーダーの男は思いもよらないことを言い出した。
「僕らはイジメられる体験はしたが、イジメる側の体験をちゃんとしていない。だから今日はイジメに来たよ」とボクに向かって不適な笑みを浮かべていた。
初日はマットをぐるぐると巻かれサンドバッグにされた。
顔以外をボコボコと。
二日目はパンツ一丁にさせられ授業を受けさせられた。
休み時間になると女子の前でパンツを脱がされ、自慰を強要された。ボクが拒むと彼らはボクの手を掴み無理やりやらせた。女子は手で顔を隠していたが指の間からチラチラと見ている。
その様子をネットに動画中継させられた。
三日目はみんな飽きてきたのかあんまり何もしてこなかった。
四日目、五日目と時は過ぎ最終日の土曜日になった。
あと一日、今日を耐えればボクもあっち側に立てる。
強い気持ちで学校に向かった。
ガラガラと教室のドアを開ける。
目の前にリーダーの男が立っており、ボクは少しあとずさりした。
その時
ビリビリ
体が痺れて気を失った。
「んっ…」
ボクが目を開けるとそこは屋上だった。
足にはロープが巻かれ手も縛られていた。
「な、なに、これ…」
訳がわからない状況にリーダーの男が教えてくれた。
「僕が失神ゲームを受けていたとき、君は笑っていたよね」
覚えていない。笑っていたのかもしれない。
「だから僕も君のことを笑いたくて考えたんだ」
にぃと笑い
「バンジージャンプ」
と嬉しそうに答えた。
バンジーのどこが面白いんだろう?
ボクが疑問に思っていると
とん、と押される。
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