11人が本棚に入れています
本棚に追加
夫婦揃ってこんな感じなので、アユも豪快な子なのかもしれない。
私はこの店にはかなり頻繁に来ている。
歩の名前は知っていたが、まだ会ったことはなかった。
店主やおかみさんと同じく、豪快で旨いとんかつを食い終わって店を出た。――ひとりは来るだろう―― と、私は思って。、苦笑いを浮かべていた。
―― あと8人か、なんとか集まって欲しいよな ――
ビラには集合場所、日時と、できれば保護者同伴で来るように、と書いておいた。
子供たちの応援団長はそれぞれの親だ。
恥ずかしいこともあるだろうが、心強いのも確かだ。
ギャラリーに慣れさせることもいいことだろう。
さらには、私が仕事などでチームの監督として選手を見られない時のことを思って、コーチも募集した。
この町の大人たちとは、ほぼ面識がある。
新聞記者という職業なので、この町のいろんな場所でインタビューをして回ったことがあった。
新人記者の練習のようなものだった。
そのうわさを聞きつけて、逆に家まで押しかけてくる人が訪れだした。
なぜか近隣住民に気に入られたようだ。
少々、迷惑な話でもあるのだが。
しかし、子供たちとのコミュニケーションは、今までとったことがないという不安と、きっと元気であろう子供たちと出会う楽しみのような感情が沸いた。
最初のコメントを投稿しよう!