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ジェームズ・ラングレーは通称Jr(ジェイアール)と呼ばれている。
そして同時に、息子も同じ名で呼ばれているという。
息子も、父親と同じ褐色の肌を持つ。
携帯でその連絡を受けた高広は、血が出るまで自分の唇を噛み締めていた。
Jrなのか?
本当に?
以前、父親の所在を訪ねた時に、言葉を濁していたJrを思い出す。
Jrはおそらく薬の売人だ。
いやJrを信じるならば、薬を運んでいるだけかもしれない。
Jrは薬の正体を知らないのか?
Jrは何もかも承知の上なのではないか?
Jrのカバンから『Go to the Hell』が出てきたのは、歴然とした事実だ。
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