始動

一年○組

　一時的に学校が休校になり、世間の騒がしさをテレビで観察する日々に飽きた頃、ようやく学校が再開された。

　一年三組。

　そんなプレートがある教室に私は入る。

　元々いた教室はあの有り様なので、一年の教室で無事な三クラスに私達四組は振り分けられることとなった。

　幸い、机も椅子も余分にあるため、席に困ることはない。

　これで、一年三組は三十人のクラスになった。

　四組の担任だった男性教師がここの担任になって出欠を取り、授業が始まる。

　久々に感じる授業。

　そして、体育の授業で皆、更衣室に向かう。

　先生は、また教室がダメにならないように残るらしいけど……。

　体育の授業が終わり、私は教室に戻る。

　すると、先に戻っていた人達がなぜか教室の前で立ち止まっていた。

「どうしたの？」

「あぁ、ほら、見てみろよ」

　近くにいた男の子に声をかけると、体をずらして中が見えるようにしてくれる。

　……そこは、四組と同じ状態になっていた。