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私は、没頭していた。
本なんか読んでいなかった。
目を開けているけれども、今、目の前に広がるのは、
大空から見ている、私が住んでいる町。
ふと、声が聞こえた。
いつも行っている、病院の看護婦さん、結城さんだ。
「裕子ちゃん、そろそろ病院、閉めるわよ」
私はおもむろに言った。
「気にしないで、
明日の順番待ちをしているだけだから」
あ!私の家だ!お母さんが洗濯物を干してる・・・
いつまでもこうして、空を飛んでいたい。
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