第1章

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 嗚呼、また来年まで会えない。  熱風が耳の横を通り過ぎる。  もうとっくに、帰る時間を通り越してしまったのに私はまだここに立っていた。 A「・・・お盆、終わっちゃうよ」  脚が、どうしてもここから動けない。 B「そうな」  そっと右手を差し伸べられた。  何時の間にか左手に鞄を握られていて、何故その手に触れられるのか疑問に思いながらも引きずられるようにホームに出る。 B「気が付かんのな」
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