プロローグ

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そう思いながら、ネクタイの向きを揃え、襟を整えるとリュックを肩にかけた。 これ以上の詮索は無用だ。 俺は覚えていない。 ロゼッタも何も知らない。 それで、いいじゃないか。 (確実に何かは、あっただろうが…) 「ス―ジ君? そろそろ…」 ロゼッタの「起こしに来た」と言うのは本当だろうから、既に二人は外待っているのだろう。 「そうだね。俺も準備出来たし行きますか」 「うん」 そういうと狩人の恰好をしたロゼッタはリュクサックに弓をひっかけ、ニッコリ笑った。 さて、今日も仕事を始めようか。 2人は少しの名残惜しさを残しながら部屋を後にした。
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