第1章

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由美は放課後の教室で舞と飛鳥の3人で恋ばなを咲かせていた。 「ちょっとトイレに行ってくる」 飛鳥がそう言って教室を出て行くと、 「私も行く」 と言って舞も飛鳥の後から付いて行った。 教室には由美1人になってしまったので、由美はカバンからスマホを出してゲームを始めた。 「2人とも遅いなぁ…」 2人が教室を出て行ってからもう20分以上経っている。シ~ンと静まり返った教室に1人きりで心細くなった由美は様子を見に行くことにした。 しかし、戸を開けるとある筈の廊下は無く、代わりに滑り台があった。その滑り台は、何処までも果てしなく続くように長く、先の方は霞んで見えない。 由美は思わず息を飲んだ。身動きできずその場に立ち尽くした。 飛鳥と舞は、恐らくこの滑り台を滑り降りて行ったに違いない。 由美は迷ったあげく、滑り降りることにした。
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