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滑り台はジェットコースター並みの高速で急降下を続けて行く。
この先には何があるの?
飛鳥や舞には会えるの?
由美は祈る思いだった。
10分程経つと降りる速度が遅くなり、周りの風景が見えるようになってきた。
薄暗がりの中に、火の玉がふわりふわりと浮かんでいる。どうやら由美が滑っているのは、広い広い墓地の上のようだ。
滑り台のゴールに辿り着いた。しかし、誰一人いない墓地の中を歩いて行く気になれず、由美はその場に立ち尽くした。
「いらっしゃ~い」
話しかける声がした。
「誰?」
由美は声のする方を振り返ったが誰もいない。次の瞬間「フッ」と誰かが首筋に息をふきかけた。
「キャー‼」
由美は驚いて悲鳴をあげた。
「そんなに怖がらないでよ」
そう言って目の前に現れたのは…頭に髷を結った『ろくろ首』だ。
アニメなどでは何度も見たことはあったけど、リアルで見るのは初めてで、その恐ろしさは半端じゃない。
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