第1章

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「女王様、良い案がございます」 ろくろ首が老婆に耳打ちしている。(どうやら老婆はこの世界の女王のようだ) 「フムフム…なるほど、それは名案じゃ。それで行こう」 女王と呼ばれていた老婆はニッコリ笑って言った。 「お前たち、この箱に入りなさい」 3人が箱に入ると、 「ろくろちゃん、後は頼む」 と言った。 由美は嫌な予感がした。そして、その予感は見事的中した。 「ホイ来たどっこい‼」 ろくろ首は威勢の良い掛け声をかけると、箱を持ち上げた。 「さよなら~」 「元気でね~」 「また来てね~」 幽霊たちは手を振って見送ってくれた。 ろくろ首は長い長い首と両手を更に長く長く伸ばして一気に滑り台の上まで箱を持ち上げて行った。 その姿の恐ろしさに飛鳥と舞はまた気を失ってしまった。 無事教室の前に着いた。
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