第1章

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「ろくろ首さん有難うございました。本当に助かりました」 由美は心からお礼を言った。慣れたとは言え、まだ見た目に多少恐怖心はあったが、少しだけ親近感も感じた。 「せっかく友達になれると思ったのに、サヨナラするのは寂しいな…」 ろくろ首が涙ぐんでいる。由美は慌てて飛鳥と舞を起こして、お礼を言わせた。 「あ…有難うございました」 「お陰で…無事帰って来られました」 2人は恐怖に耐えながらお礼を言った。 「あのぅ、最後にあなたたちをハグしたいんだけど…良いかな?」 エッ ((((;゜Д゜))) 由美は命を助けてもらったのに嫌とは言えず、 「は…はい」 と言ってしまった。 ろくろ首のハグって…。 ろくろ首は嬉しそうに3人の周りを自分の首で巻き付けた。 「ひえ~っ」 「だずげで~」 飛鳥と舞は気絶寸前だったが、ろくろ首に悪いと思い、言いかけた言葉をゴグリと飲み込んだ。
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