第1章

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 正確には箒ではたいて、活動出来なさそうな感じまで弱らせ手先ほどの封印の石を元に戻しただけだが。  その私が封印した石板を見てユリは、 「確かここに封印されていたのは、熟女マニアの吸血鬼“年をとった女性は美しい男爵”じゃなかったかな。確か、熟女だと思って声をかけたら実は若い女性で、熟女じゃないじゃないかと怒って振ったら、その振られた女性が怒って仕返しとして封印されたんじゃなかったかしら」  また酷い理由で封印されたなと私がここに来た当初は思ったのだろうが、今はよくある話だったのでその辺の理由は適当に流し、 「……その直球な名前はどうなのかなと何時も思うのよね」 「でも沢山封じていたら二つ名なんて考えるのが面倒になりがちだって、ミサ学園長が言っていたわよ?」 「学園長……」
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