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私は呻くように呟きながらあの学園長を思い出す。
異世界らしい、ウェーブのかかった赤い髪に金色の瞳をした出る所は出て引っ込む所は引っ込んでいる美女で、私がこの世界に来る事になるきっかけを作ったリオンの叔母さんで魔法の腕も凄いらしい。
らしいというのは、私自身が実際にその光景を目にしていないからだ。
あの学園長は、何時も何時も何時も何時も怠けていて、それを秘書のお兄さんであるリーゼマインさんが、物理的な意味でもたしなめているのである。
きっといざという時はパワーアップしたり、物凄い事を色々するのだと思うのだが、もう少しこの封印の名前を何とか出来ないのかとは思う。なので、
「……古き美しさを愛する者は古き良さを知る者である。故に何時に名を与えよう、“考究せし者”と」
とりあえずそれっぽい名前をでっち上げた私。それに側にいたユリが、
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