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もっと必死に抵抗してみようかとも思ったけど、
このひとはあくまでも『尋問』という姿勢を崩さずに、
その表情には私に対する欲情の色なんていっさい浮かべていないから。
「ん…っ、ぁ…や、っ」
だからきっと、勝手にびくびくと震える、
私の身体がいけないんだ。
しばらく私の耳ごとピアスを舌でなぶると、
私の腕から完全に力が抜けたのを察してか、
春日局様は両腕を解放してくれた。
「…貴女は、とても甘い香りがする。
この着物からか、或いは―――」
今度は私の首筋をゆっくりと這っていく、彼の舌。
「……この肌から、か。」
カットソーの裾を持ち上げられ、腹部を露わにさせられる。
そこへ唇を落とされ、艶のある黒髪が垂れてくると、もう。
「あ……っ!!」
私は衝動的に、その頭を自分の胸元にかき抱いてしまう。
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