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「あの、ここの人って皆すっごく、その、優しくて温かくて……」
緊張しているけれど、猪野君の声はしっかりと友人である海斗君の応援に答えるように、明るくハキハキとしてた。
「太陽みたいだなって思って、だから“ソルレンジャー”ってどうですか?」
「反る? 剃る?」
「違うよ、ソルってラテン語で太陽って意味」
ジェスチャー交じりでソルの意味を尋ねている海斗君が可笑しくて、猪野君の緊張はもうなくなっていた。
自分を今みたいに変えてくれて明るい笑顔についなっている。
まるでピカピカに晴れた太陽みたいだと説明する猪野君は楽しそうだ。
「カッコいいじゃん!」
「ホ、ホント?」
『僕も賛成』
猪野君が勇気を出して発言してくれたからじゃない。
俺も雄大も純粋にカッコいいなって思った。
ソルレンジャー、太陽、まさに俺の全部を変えてくれた皆に一番合っている名前だと思う。
「すごく良いと思う」
そして俺達ヒーローはその日からソルレンジャーとなって、保育園の子どもだけじゃない、出会える人を出来る限り笑顔に変えられる太陽みたいになろうと決意した。
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