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「……ねぇ、何してんの? 雄大」
恒星がぽかんとした顔で俺を見てそう訊いた。
訊いたくせに、さして興味がないらしく「反省している最中です」と答えると、なぜ反省しているのかを訊き返すこともなく「ふーん」とだけ返事をしてくれた。
「今日は……パソコンのセッティングかぁ、僕にぴったりだね」
今日の予定チェックをしている恒星に、給湯室から出てきた譲が優しい笑顔で話しかけている。
「あの人、何したの?」
「さ、さぁ」
「ふーん。そっか当分お泊りはなし?」
「へ? え? なんでわかっ! ぁ、じゃなくて、何の話ですか?」
うーん、恒星の一言に照れる譲も可愛い。
出来たら、その表情を俺の横で見せてくれるといいんだけどな。
「だって、すっごいシャンプーの匂いするし」
「!!」
やらしくて可愛くて綺麗で、寝顔も起きてても、何しててもうっとり見惚れる。
良い匂いだって褒めたのに、振り返った譲は真っ赤な顔で照れながら怒っていた。
「しばらく泊まりは禁止!!」
「ええっ?!」
ものすごい怒られているのに、それでもやっぱり好き過ぎて、顔の筋肉は緩みっぱなしだった。
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