9146人が本棚に入れています
本棚に追加
***
ホテルの部屋に着き、すぐに鞄から携帯を取り出した。
「待ってください! わかってますか?……まず、社長ですよ?」
確かに、マネージャーの前で桜香ちゃんに電話をかけることはできない。それに今は、暗くなってからのリポートだったため、もう夜も遅くなっている。
桜香ちゃんがまだ見ていないことを祈るしかない。俺は仕方なく社長に電話をかけた。
「もしもし。逢坂です」
「……蓮。単刀直入に聞く。この週刊誌が書いているのは事実か?」
「いえ。まったくのデタラメです。Rinとはただの友達です」
「……そうか。わかった」
「社長。すぐに訂正のコメントを出してください!」
「それは出さない」
「……っ?! どうしてですか!」
はぁっと社長のため息が聞こえた。
最初のコメントを投稿しよう!