第1章 出逢い

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息も白くなる寒い日。 私は初めて1人で任された仕事に張り切っていた。 研修会へ1人で参加し、それを元に私の住んでいる区で実用できることがないか、またその方法は何か、などを職場で発表するため、図書館へ行って、専門誌や論文などを閲覧し、発表する資料をまとめていた。 私は保健師。 保健センターで働いている。 あまり聞きなれないかもしれないけど、乳幼児健診や子育て相談、健康相談、健康診断など地域の中で働く、心と身体の相談役。 その図書館からの帰り道、資料の入った封筒や専門書などを両手に抱えて寒さで震えながら足早に歩いて角を曲がろうとした、その時。 目の前が急に暗くなり、ドンっという衝撃とともに後ろへ飛ばされていた。
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