閉じた扉が怖い

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俺は教室の机にぶつかった。見回すと、そこは受験会場で、ぶつかったのは俺の席だった。 たまたま誰も俺が急に現われたのを見ていなかったのか、誰にも驚いた様子はない。 俺はここに至ってようやく悟ったね。何故だかわからないが、俺にとって“閉じた扉”は鬼門なんだと。 ……さて、現実逃避もここまでにしておこうか。 俺はついさっき、うっかり教室の戸を開けちまった。 そこにあった光景は、俺を神の如く崇め奉る人の群れだった。 ………………扉はどこだ。さっさと開けて帰るぞ。
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