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「うん、まだ少し頭がクラクラしてるけどもう大丈夫だよ」
リディアに安心させようとニコッと笑うアラン。
そんな時、一人の獣人が病室に入る。
「おお、目が覚めたかい? 」
羊の獣人がもう一つの椅子に腰掛ける。
彼がこのアクアパレス総合病院の院長先生である。
「あ、先生! やっと目が覚めたみたいよ」
獣人も警戒するリディアが珍しく慕っている。
知り合いなのかな? とアランは首をかしげる。
「まったく、急に帰ってきたと思ったら病人を連れてくるんだから驚いたよ」
優しそうな男の獣人でリディアに対して少し苦笑いする。
「リディア、知り合いなの? 」
アランが訊ねるとうんっと頷く。
なんだか少し嬉しそうな顔をしているリディアを見て少しドキッとしたアラン。
「ああ、申し遅れました。私はロニー。
この総合病院の院長先生をしています。
リディアは私が拾った子でね。
ここで育ったんてすよ。
リディアは私の娘みたいなものです」
ロニーがにこにこ笑いながらアランに話す。
「へぇー! リディアも孤児だったんだ」
アランの言葉にリディアは首を傾げる。
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