第一章:死神少女

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「もう‥‥どこに逃げたのよ! 世界創造協会のやつら! 逃げ足だけは早いんだから! 」 一人の少女が高台から町を見下ろす。 ピンク色の髪を風にたなびかせ、白いノースリーブのコートと白のオーバーニーのブーツ。手には赤いリボンが巻かれた大きな鎌を持っている。 そんな彼女の名前はリディア・トールズ。 世界保護協会のエースである。 この世界には人間、龍族、獣人がいる。 この世界には三つの大きな組織で形成されている。 世界を滅ぼし、新たな世界を作り上げ新世界の支配者になるという龍族の集合組織、世界創造協会。 増えすぎてしまった龍族を減らし、世界の秩序とバランスを守る人間の集合組織、世界保護協会。 世界創造協会と世界保護協会の中立的な立場であり、世界の成り行きを見守る獣人の集合組織、世界静観協会。 リディアは人間であり、龍族を憎んでいる。 その理由はまだ誰も知らない。 「仕方ないわね。パトロールがてら探すとしましょうか」 高台から町へつながる階段を下りて辺りを見回す。 ここは南の大陸にある繁華街リグレフ。 獣人や人間、龍族の差別のない町でとても景気がいい街。 ここ南の大陸サウスフィールドで二番目に大きな街である。 リディアは周りをキョロキョロしながら 先ほど高台で戦闘していた世界創造協会の龍族を探す。
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