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「あ、あの……なにか質問とか、そういったものはないんですか?」
あまりにあっけなく終わった面接に、あたしは思わず自分からそう訊ねていた。
「ん? いや、とくにはないけど?」
首を傾げてそう言う野田さんに、拍子抜けするあたし。
少しでも緊張していた自分がばかみたいだ。
「じゃ、さっそく商品のほこり取りでもやってよ」
野田さんはそう言うと、スーツのポケットに入れていたハタキをあたしに手渡してきた。
ほこり取りくらいなら別にできるけど……。
そう思い、思わずハタキを受け取ってしまってハッとした。
ダメじゃん!
あたしこんな怪しい所でアルバイトなんてできないよ!
「そ、その詳しいバイト内容とか教えていだたけませんか?」
ハタキを握りしめたまま、あたしはそう聞いた。
3カ月ほど前から行方不明になっている友人の顔を思い出す。
同じクラスで仲の良かった女の子が、忽然と姿を消してしまったのだ。
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