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「たとえ彼女がしてきた事への罰だとしても、野田さんがつらそうじゃない!!」
そう言うと、野田さんは一瞬あたしを見た。
そして、切ない表情のまま微笑んだ。
「俺は彼女と数回しか合っていない。俺なんかよりずっと深く傷ついてきた男性がいるんだよ」
野田さんはエスカレーターに乗り込み、カードキーをエントランスのカーペットの上にそっと置いた。
開かれたままの玄関から男女の喧嘩の声がまだ響いて来ている。
そんな中、エスカレーターのドアは閉められたのだった……。
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