第三話

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☆☆☆ 結局、京馬は授業を受けることなく早退した。 その後あたしも気分が悪くなり、体育の授業を見学するなどしてしまった。 「マオリも無理しちゃだめだよ?」 茜が心配してそう声をかけてくる。 「うん。あたしは大丈夫」 どうにかそう返事をする。 来た時から体調はすぐれなかったため本当は早退したいと思ったのだが、放課後野田さんのとこへ行こうと思い、早退することはなかった。 どうにか終わりのホームルームを終えて、あたしは自転車にまたがった。 そのまま真っ直ぐに商店街へと走らせる。 昨日野田さんから聞いた話と、今日京馬が言っていたことを思い出すと、胸の奥が苦しくなる。 不安で呼吸が乱れていくのを感じる。 愛由はもう死んでいる。 そんな事信じたくないと思いながらも、その現実が近づいている事を感じていた。 「野田さん……!」 自転車を置いて勢いよく従業員入口のドアを開くと、野田さんはなにやら忙しそうに動き回っていた。 どこかへでかけるのか、トラックのキーを握りしめている。 「マオリちゃん」 野田さんは驚いたようにあたしを見た。
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