第4話

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「そっかぁ。じゃぁ女子はバラバラだねぇ」 あたしは肩を落としてそう言った。 すると茜が「なに言ってるのよ!」と、あたしの背中を勢いよく叩いた。 その衝撃に思わずむせこみ、目を白黒させる。 「アルバイトっていっても休みはあるんでしょ? それなら、その休みにあたしたちが合わせたらいいじゃない」 「それはまぁ……そうだけど」 麻葉の負担になるんじゃないかなって思ったんだもん。 心の中でそう言うが、言葉には出さなかった。 「あたしはいつでもお休みが取れるよ」 麻葉の言葉に「え、そうなの?」と、あたしは聞き返した。 「うん。カレンダー通りのお休みじゃなくてシフト制だもから、上司に相談すれば取れるよ」 「よしそれじゃ決まりだね! 男子がキャンプなら女子は海にしよう!」 「あ、まじかよ」 「それなら俺たちも海だよなぁ」 京馬と秀悟が目を見交わせてそう言った。 「あんたたちの考えてることはバレバレ! ビキニが見たいだけでしょ!?」 茜が鋭い突っ込みを入れて、あたしたちは大笑いをしたのだった。
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